2026年度・記述対策

中小企業診断士2次試験
答案の書き方

答案は、きれいな文章から作るのではありません。設問要求を固定し、与件根拠を選び、必要な要素を並べてから80〜120字へ整えると、一般論や書き漏れを減らせます。

ANSWER FLOW

設問要求 → 与件根拠 → 解答要素 → 文章化

この順番を崩さないことが、短い答案を安定させる基本です。最初から模範的な一文を書こうとしなくて構いません。

公式情報と解答例を分けて使う

試験実施団体は、年度別の試験問題と出題の趣旨を公開しています。詳細な採点基準や公式模範解答は公表されていないため、「この表現だけが正解」とは断定せず、設問要求と与件根拠が対応しているかを軸に復習します。

WRITING STEPS

答案を作る4ステップ

1

設問要求を一文にする

理由、問題点、助言、効果など、何を答える設問かを先に固定します。対象・時点・制約も短くメモします。

2

与件根拠を対応させる

答案に使う事実を設問ごとに選びます。知識から書き始めず、企業固有の強み・課題・制約を材料にします。

3

解答要素を箇条書きにする

結論、根拠、施策、効果を短い語句で並べます。文章にする前に、設問へ答える要素が揃っているか確認します。

4

因果が伝わる一文へ整える

「〜のため」「〜により」「その結果」を使い、要素同士の関係を明確にします。最後に主語・重複・文字数を見直します。

設問タイプ別の答案構成

理由を問う設問

結論となる理由 → 与件の事実 → その事実が結果につながる説明

注意:施策を提案するのではなく、起きたことの因果を説明する。

問題点を問う設問

現れている問題 → 与件上の原因 → 経営への悪影響

注意:症状だけ、原因だけで終わらせず、両者をつなぐ。

助言を問う設問

対象 → 具体的な施策 → 実行方法 → 期待効果

注意:一般論ではなく、事例企業の強み・制約を使って具体化する。

強み・効果を問う設問

企業固有の資源 → 活用する相手・場面 → 生まれる成果

注意:「技術力がある」だけで止めず、何に活用できるかまで書く。

80字・100字・120字の使い分け

文字数ごとに唯一の正解があるわけではありません。入れる要素の優先順位を決める目安として使ってください。

80字

中心要素2つ+効果

論点を広げず、設問に直接答える要素を優先。修飾語より主語・施策・効果を残します。

100字

根拠+施策+実行方法+効果

最も基本的な形。与件根拠と、施策が効く理由を一続きにします。

120字

根拠2つ+施策+仕組み+効果

要素数を増やすだけでなく、対象や実行方法を具体化します。同義語の重複は削ります。

一般論に寄った例

「社員のコミュニケーションを強化し、モチベーションを高めて組織を活性化する。」

誰と誰が、何を共有し、なぜこの企業に必要かが読み取れません。

与件根拠と因果を入れた例

「社長に集中する顧客情報を部門会議で共有し、営業と製造が受注判断へ参加することで、提案の迅速化と管理者育成を図る。」

対象、現状、施策、実行方法、効果が一続きになっています。これは学習用の例で、公式解答ではありません。

1問10分の記述練習

  1. 1. 設問要求を30秒で一文にする
  2. 2. 与件根拠を2分で二つ選ぶ
  3. 3. 解答要素を2分で並べる
  4. 4. 4分で答案を書く
  5. 5. 残り時間で観点を自己採点する
好きな問題から練習

提出前の6項目

  • 設問が求める「理由・問題・助言・効果」のどれかに答えている
  • 与件文に書かれた企業固有の事実を少なくとも一つ使っている
  • 誰が・何を・どのように行うかが読み取れる
  • 施策と期待効果が因果でつながっている
  • 同じ意味の言葉を重ねず、重要な要素へ文字数を使っている
  • 公式模範解答がある前提で断定せず、出題の趣旨と複数の解答例を区別している

答案の書き方に関する質問

2次試験の答案は、文字数を必ず使い切るべきですか?

文字数を埋めること自体が目的ではありません。設問へ答える要素と与件根拠が十分に入り、因果が伝わることを優先します。大きく余る場合は、対象・実行方法・効果のどれかが抜けていないか確認してください。

「理由は〜ためである」のような型は毎回使えますか?

設問要求に合えば使えますが、すべての答案を一つの文型へ押し込む必要はありません。理由、問題点、助言など設問タイプに合わせて、要素の順番を変えます。

与件文の言葉はそのまま使うべきですか?

企業固有の事実や表現は根拠として活用します。ただし長い文章を写すのではなく、設問に必要な部分を短くまとめ、施策や効果との関係が伝わるようにします。

公式の模範解答や採点基準はありますか?

試験実施団体は試験問題と出題の趣旨を公開していますが、詳細な採点基準や公式模範解答は公表していません。学習では、出題の趣旨、複数の解答例、自分の与件根拠を分けて確認します。

答案作成だけを短時間で練習できますか?

診断士AIの事例Ⅰ〜Ⅲ記述演習では、好きな問題を選び、設問要求・与件根拠・80〜120字答案・自己採点を1問約5〜10分で練習できます。

事例Ⅰ〜Ⅲ・全60問

読んだ型を、今日1問だけ使ってみる

好きな問題から始め、根拠選択・80〜120字の答案・観点別の自己採点まで進められます。