【事例Ⅳ】減価償却の節税効果(タックスシールド)とは?計算方法と出題パターンを解説
中小企業診断士2次試験 事例Ⅳで頻出の減価償却の節税効果(タックスシールド)を解説。NPV計算・CF計算書でなぜ減価償却費を足し戻すのか、その仕組みと計算方法を具体例で紹介。
なぜ減価償却費を「足す」のか?
事例Ⅳの計算で最も混乱しやすいのが「減価償却費の扱い」です。CF計算書では足し戻し、NPVではタックスシールドとして加算…。「費用なのに足すの?」という疑問を解消します。
減価償却費の本質
減価償却費はお金が出ていかない費用です。
設備を1,000万円で購入した場合、お金は購入時に一括で出ていきます。しかし会計上は5年かけて毎年200万円ずつ費用化します。つまり2年目以降は「費用は計上されるが、キャッシュは減らない」状態です。
CF計算書での扱い
間接法CF計算書では:
税引前当期純利益 100
+ 減価償却費 200 ← 足し戻す
利益計算で引かれた減価償却費を足し戻すことで、「実際のキャッシュの動き」に修正しています。
NPV計算での扱い(タックスシールド)
NPV計算では、年間CFをこう計算します:
年間CF = (収入 − 支出) × (1 − 税率) + 減価償却費 × 税率
後半の減価償却費 × 税率がタックスシールドです。
なぜ「減価償却費 × 税率」なのか?
減価償却費は税務上の費用として認められるため、その分だけ課税所得が減り、税金が少なくなります。
例:減価償却費200万円、税率30%の場合 → 節税額 = 200 × 30% = 60万円
この60万円は「支出しないのに税金が減る」=実質的にキャッシュが増えるのと同じ効果です。
定額法と定率法の違い
| 方法 | 特徴 | 節税のタイミング |
|---|---|---|
| 定額法 | 毎年同額 | 毎年均等 |
| 定率法 | 初年度が大、年々減少 | 初年度に大きい |
NPVの観点では、定率法のほうが有利です。なぜなら、早い段階で多く節税でき、その分の現在価値が大きくなるからです。
出題パターン
パターン1:CF計算書の穴埋め
「減価償却費を営業CFに足し戻す」基本問題。
パターン2:投資案のNPV計算
「設備取得→毎年の減価償却→タックスシールド→CF→NPV」の一連の流れ。
パターン3:定額法と定率法の比較
「どちらの償却方法がNPVで有利か」を計算で比較させる問題。
練習あるのみ
タックスシールドは「理屈はわかったけど計算で間違える」が最も多いパターンです。繰り返し計算練習して、手順を体に染み込ませましょう。
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