勉強法 読了 11分2026-03-10
中小企業診断士 2次試験 事例Ⅳ 財務の完全攻略法|計算問題・記述問題の解き方
中小企業診断士2次試験の事例Ⅳ(財務・会計)の攻略法を解説。経営分析・CVP分析・NPV計算・記述問題の解き方と、時間内に完答するための戦略を紹介。
事例Ⅳは2次試験の「最難関」
2次試験の事例Ⅳは**「財務・会計」**をテーマにした事例で、4事例の中で最も難しいと言われています。その理由は:
- 計算問題が多く、スピードと正確性が必要
- 1問の計算ミスが連鎖して大量失点につながる
- 時間が足りなくなりやすい(80分で多くの計算をこなす必要がある)
しかし、事例Ⅳは**「得点パターンが決まっている」**という特徴もあります。毎年ほぼ同じ種類の問題が出るため、対策が取りやすい事例とも言えます。
事例Ⅳの出題パターン
毎年ほぼ必ず出る問題:
| 大問 | テーマ | 配点目安 |
|---|---|---|
| 第1問 | 経営分析(財務指標の計算・分析) | 20〜25点 |
| 第2問 | CVP分析(損益分岐点・利益計画) | 25〜30点 |
| 第3問 | 投資意思決定(NPV・キャッシュフロー) | 25〜30点 |
| 第4問 | 記述問題(財務的観点からの助言) | 10〜20点 |
第1問:経営分析の解き方
財務指標の種類と計算式
収益性指標
売上高総利益率 = 売上総利益 ÷ 売上高 × 100
売上高営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100
ROA(総資産利益率)= 営業利益 ÷ 総資産 × 100
ROE(自己資本利益率)= 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
効率性指標
総資産回転率 = 売上高 ÷ 総資産
棚卸資産回転率 = 売上高 ÷ 棚卸資産
売上債権回転率 = 売上高 ÷ 売上債権
安全性指標
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100
負債比率 = 負債 ÷ 自己資本 × 100
経営分析の解答パターン
典型的な問い:「同業他社と比較して、A社の経営上の強みと課題を述べよ」
解答の型: 「優れている点:〇〇(指標名)が同業他社比△△%高く、□□(意味)の観点から優れている。 課題:△△(指標名)が同業他社比□□%低く、〇〇(問題)という課題がある。」
選ぶ指標の原則:
- 優れている点:1つだけ
- 課題:2つ(収益性・効率性・安全性から1つずつ選ぶことが多い)
第2問:CVP分析の解き方
基本公式(必ず覚える)
限界利益 = 売上高 - 変動費
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高
限界利益率 = 1 - 変動費率 = 限界利益 ÷ 売上高
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
安全余裕率 = (売上高 - 損益分岐点売上高)÷ 売上高 × 100
損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 売上高 × 100
目標利益達成売上高 = (固定費 + 目標利益)÷ 限界利益率
CVP問題を解く手順
- 問題文から変動費・固定費・売上高を識別する
- 限界利益率を計算する
- 損益分岐点売上高を計算する
- 設問が求める数値(目標利益売上高・安全余裕率等)を計算する
注意点:変動費と固定費の識別
- 変動費:売上高に連動して増減する費用(材料費・外注費・変動人件費)
- 固定費:売上高に関係なく一定の費用(固定人件費・家賃・減価償却費)
問題文に「変動費率は〇〇%」「固定費は△△万円」と書いてある場合はそのまま使えますが、自分で分類しなければならないケースもあります。
第3問:投資意思決定(NPV)の解き方
NPV計算の手順
- 各年のキャッシュフロー(CF)を計算する
- 税引前利益 × (1 - 税率) + 減価償却費 = 税引後CF(簡易法)
- 現価係数表を使って各年のCFを現在価値に割り引く
- 現在価値の合計から初期投資額を引く(= NPV)
- NPV > 0 なら投資すべき
減価償却の計算
定額法:年間減価償却費 = (取得価額 - 残存価額)÷ 耐用年数
キャッシュフローの計算(よくある形式)
税引後CF = 税引前利益 × (1 - 税率) + 減価償却費
= (売上増加 - コスト増加 - 減価償却費) × (1 - 税率) + 減価償却費
第4問:記述問題の解き方
記述問題は計算結果を根拠にした助言が求められます。
解答の型: 「〇〇(計算結果・財務指標)を根拠に、△△(問題点)があると判断される。したがって、□□(施策)を実施することで〇〇の改善が期待される。」
事例Ⅳの時間配分戦略
80分で4問(計算問題多数)をこなすための戦略:
| 段階 | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 全体把握 | 5分 | 4問全体を流し読み。難易度と時間配分を決める |
| 第1問 | 15分 | 経営分析(計算+記述) |
| 第2問 | 20分 | CVP分析 |
| 第3問 | 25分 | NPV計算(最も時間がかかる) |
| 第4問 | 10分 | 記述問題 |
| 見直し | 5分 | 計算の確認 |
時間配分の鉄則
- 難問に時間をかけすぎない:1問で詰まったら部分点を取って次に進む
- 記述問題(第4問)は計算問題の後に解く:計算結果を根拠に使えるから
事例Ⅳ対策の学習スケジュール
| 時期 | 学習内容 |
|---|---|
| 1次試験合格後〜1ヶ月目 | 財務会計の基礎復習(CVP・NPV公式の確認) |
| 2ヶ月目 | 過去問5年分の第1問・第2問を解く |
| 3ヶ月目 | 過去問5年分の第3問・第4問を解く |
| 直前1ヶ月 | 80分タイムトライアルで全問通し演習 |
まとめ
事例Ⅳ攻略の鉄則:
- 経営分析・CVP・NPVの公式を完全に暗記する
- 毎日計算問題を1問解く習慣(感覚が鈍らないようにする)
- 時間配分を守り、難問で詰まったら次に進む
- 計算過程を明示する(部分点が取れる)
診断士AIでは、事例Ⅳの計算問題をAIが採点・解説してくれる機能があります。「どこで計算間違いをしたか」「公式の使い方は正しいか」を即座にフィードバックしてもらえます。
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