損益分岐点(BEP)とは?|「あと何個売れば黒字?」がわかる魔法の計算
損益分岐点を「屋台ビジネス」にたとえてわかりやすく解説。固定費・変動費・限界利益の関係、計算方法、グラフの読み方を初心者向けに徹底解説。診断士試験・事例Ⅳ頻出。
損益分岐点を30秒で理解する
損益分岐点は「トントンライン」です。
あなたが夏祭りでかき氷の屋台を出すとします。
- 屋台のレンタル代:1万円(売れても売れなくてもかかる = 固定費)
- 氷とシロップ代:1杯あたり100円(売れた分だけかかる = 変動費)
- かき氷の販売価格:1杯300円
1杯売るごとに「300円 − 100円 = 200円」が手元に残ります。これが限界利益です。
屋台代1万円を取り戻すには、10,000円 ÷ 200円 = 50杯。
50杯が損益分岐点。 50杯売ればトントン。51杯目から利益が出る。49杯以下なら赤字。
これが損益分岐点の全てです。
公式を覚える
$$損益分岐点売上高 = \frac{固定費}{1 - 変動費率}$$
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高
かき氷の例:変動費率 = 100円 ÷ 300円 = 0.333
損益分岐点売上高 = 10,000円 ÷ (1 − 0.333) = 10,000円 ÷ 0.667 = 15,000円
15,000円 ÷ 300円 = 50杯。さっきと同じ答えですね。
なぜこれが経営で超重要なのか
「あといくら売れば黒字?」がわかる
社長が「うちの損益分岐点は月商500万円だ」と言ったら、月500万円を超えた分がまるまる利益になるということ。これがわかると、営業目標の意味が理解できます。
「固定費を下げる」vs「値上げする」の判断ができる
赤字のとき、打ち手は3つ:
- 固定費を下げる → 損益分岐点が下がる
- 変動費を下げる → 限界利益率が上がる → 損益分岐点が下がる
- 値上げする → 限界利益率が上がる → 損益分岐点が下がる
どれが最も効果的かを数字で判断できるのが、この計算の力です。
診断士試験での出題パターン
1次試験(財務・会計)
- 「損益分岐点売上高を求めよ」→ 公式に当てはめる
- 「固定費が10%増加したとき、損益分岐点はいくら変化するか」
2次試験(事例Ⅳ)
- 「A社の損益分岐点比率を計算し、経営上の課題を述べよ」
- 「新規設備投資による固定費増加が損益分岐点に与える影響を分析せよ」
損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 実際の売上高 × 100
80%以下なら優良、90%以上なら要注意、100%超なら赤字です。
覚え方のコツ
「固定費を限界利益率で割る」 — これだけ覚えてください。
限界利益率 = 1 − 変動費率 = (売上 − 変動費)÷ 売上
固定費が大きいほど損益分岐点は高くなる。限界利益率が高いほど損益分岐点は低くなる。この感覚があれば、試験でも実務でも使えます。
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