用語集 読了 8分2026-03-24
STP分析とは?|「回転寿司チェーン」でわかるセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング
STP分析(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)を回転寿司チェーンにたとえてわかりやすく解説。マーケティング戦略の基本フレームワークと診断士試験での使い方。
STP分析を30秒で理解する
STPは「誰に・どんな立ち位置で売るか」を決めるフレームワークです。
回転寿司チェーンで考えます。
- Segmentation(市場を分ける):外食市場を「ファミリー層」「ビジネスマン」「カップル」「高齢者」などに分ける
- Targeting(どこを狙うか):「ファミリー層」をメインターゲットに決める
- Positioning(どう見られたいか):「安くて、子連れでも気兼ねなく入れる寿司屋」という立ち位置を取る
スシローはまさにこのSTP。一方、すきやばし次郎はターゲットが「美食家」、ポジショニングが「世界最高の寿司」。同じ寿司屋でもSTPが全く違います。
S:セグメンテーション(市場を分ける)
「市場をどういう基準で分けるか」には4つの代表的な切り口があります。
| 基準 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 地理的 | 住んでいる場所 | 都市部 vs 地方、関東 vs 関西 |
| 人口動態的 | 年齢・性別・年収・職業 | 20代女性・年収400万円・会社員 |
| 心理的 | ライフスタイル・価値観 | 健康志向、コスパ重視、ブランド志向 |
| 行動的 | 購買行動・使用頻度 | ヘビーユーザー vs ライトユーザー |
ポイント:分けた後のセグメントが「意味のある違い」を持っていること。 「左利き vs 右利き」で寿司屋の市場を分けても、マーケティング上の意味はほぼありません。
T:ターゲティング(どこを狙うか)
セグメントを分けたら、どのセグメントに集中するかを決めます。
| 戦略 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 無差別型 | すべてのセグメントに同じ商品 | コカ・コーラ |
| 差別型 | 複数セグメントにそれぞれ別の商品 | トヨタ(レクサス〜ヤリス) |
| 集中型 | 1つのセグメントに特化 | フェラーリ |
中小企業は「集中型」が基本。 経営資源が限られているため、広く浅くではなく、狭く深く。これは診断士試験の2次試験(事例Ⅱ)で鉄板の助言パターンです。
P:ポジショニング(どう見られたいか)
ターゲットの頭の中に**「他とは違う、独自の立ち位置」**を築くこと。
ポジショニングマップの描き方
2つの軸を決めて、自社と競合をプロットします。
例:カフェ市場
- 横軸:価格(安い ← → 高い)
- 縦軸:雰囲気(カジュアル ← → 高級感)
| 安い | 高い | |
|---|---|---|
| 高級感 | — | スターバックス |
| カジュアル | ドトール | — |
空白のポジション(安い×高級感、高い×カジュアル)にチャンスがある。 これがポジショニングの本質です。
診断士試験での出題パターン
1次試験(企業経営理論)
- 「セグメンテーションの基準として適切なものはどれか」
- 「集中型マーケティングの特徴はどれか」
- 「ポジショニングマップの軸の選び方として不適切なものはどれか」
2次試験(事例Ⅱ)
- 事例Ⅱの答案は、ほぼすべてSTPの考え方で構成されます。
- 「B社のターゲット顧客を明確にし、マーケティング施策を提案せよ」
- 「B社の差別化ポイントを述べよ」→ ポジショニングの話
事例Ⅱ対策 = STPの理解 × 4Pの使い方。 この2つをマスターすれば事例Ⅱの得点は安定します。
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