用語集 読了 8分2026-03-24
JIT(ジャストインタイム)とかんばん方式とは?|「回転寿司のレーン」で理解するトヨタ生産方式
JIT(ジャストインタイム)とかんばん方式を回転寿司にたとえてわかりやすく解説。トヨタ生産方式の基本、プル型とプッシュ型の違い、診断士試験・運営管理での出題パターンを初心者向けに解説。
JITを30秒で理解する
JIT(ジャストインタイム)は「必要なものを、必要なときに、必要な量だけ作る」という生産の考え方です。
回転寿司で考えます。
悪い寿司屋: 朝一番に全メニュー100皿ずつ作っておく。夕方には売れ残りが大量に。ネタは乾燥してカピカピ。廃棄コストが膨大。
良い寿司屋(JIT): お客様の注文に合わせて、その場で握る。レーンに流す皿数も、食べられるペースに合わせて調整。無駄がない。常に新鮮。
かんばん方式:「後工程が前工程に指示を出す」
かんばん方式は、JITを実現するための仕組みです。
回転寿司で言えば:
- レーンからマグロ寿司が取られた(後工程=お客様が消費)
- 「マグロ1皿」のかんばん(指示カード)が板前に戻る
- 板前がマグロ寿司を1皿握る(前工程=製造)
- レーンに補充
ポイント:「作ってからお客様に出す」のではなく、「お客様が取ったら作る」。 これがプル型生産です。
プッシュ型 vs プル型
| プッシュ型 | プル型(JIT) | |
|---|---|---|
| 考え方 | 需要を予測して作る | 実際の需要に合わせて作る |
| 在庫 | 多い | 少ない |
| リスク | 売れ残りのリスク | 欠品のリスク |
| 例 | 見込み生産 | 受注生産、かんばん方式 |
JITは在庫を極限まで減らすことで、コストを下げ、品質を上げます。
トヨタ生産方式の2本柱
| 柱 | 内容 |
|---|---|
| JIT(ジャストインタイム) | 必要なものを、必要なときに、必要な量だけ作る |
| 自働化(にんべんのついた自動化) | 異常が発生したら、機械が自動的に止まる。人が監視し続けなくてよい |
自働化のたとえ
普通の自動化:機械が勝手に動き続ける。不良品も作り続ける。 自働化:不良品を検知したら自動停止。品質を機械が保証する。
JITを支えるその他の仕組み
| 仕組み | 内容 |
|---|---|
| 平準化 | 生産量を平均化する。月曜に100台、火曜に0台、ではなく毎日50台ずつ |
| 段取り替え短縮(SMED) | 機械の切り替え時間を短くする。多品種少量生産に必須 |
| 多能工化 | 1人が複数の工程をこなせるようにする。ラインのバランスを取りやすくなる |
| U字ライン | 生産ラインをU字型に配置。作業者の移動距離を短縮 |
| 5S | 整理・整頓・清掃・清潔・しつけ。ムダのない職場の基本 |
診断士試験での出題パターン
1次試験(運営管理)
- 「JITの特徴として正しいものはどれか」→ 在庫の最小化、プル型生産
- 「かんばん方式の説明として適切なものはどれか」→ 後工程引取方式
- 「トヨタ生産方式の2本柱は何か」→ JITと自働化
- 「平準化の目的は何か」→ 生産の安定化、ムラの排除
2次試験(事例Ⅲ)
- 事例Ⅲ(生産・技術)で頻出。
- 「C社の在庫管理の課題と改善策を述べよ」→ JITの考え方で在庫削減
- 「C社の生産リードタイム短縮策を提案せよ」→ 段取り替え短縮、多能工化
- 「C社の生産計画の改善点を述べよ」→ 平準化の導入
事例Ⅲの解答キーワードとして「JIT」「かんばん」「平準化」「段取り替え短縮」「多能工化」「5S」は必須。
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