試験情報 読了 12分2026-03-17
中小企業診断士2次試験対策の全体像|事例I〜IVの攻略法と勉強スケジュール
中小企業診断士2次試験の全体像を解説。事例I〜IVそれぞれの特徴・攻略法と、効果的な勉強スケジュールの組み方を紹介。独学受験生必見の完全ガイド。
はじめに:2次試験は1次試験とは「別の試験」
中小企業診断士の2次試験は、1次試験とは全く性質の異なる試験です。1次試験がマークシート式の知識問題であるのに対し、2次試験は記述式の応用問題。求められる力が根本的に違います。
2次試験は以下の4事例で構成されます。
| 事例 | テーマ | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 事例Ⅰ | 組織・人事 | 80分 | 100点 |
| 事例Ⅱ | マーケティング・流通 | 80分 | 100点 |
| 事例Ⅲ | 生産・技術 | 80分 | 100点 |
| 事例Ⅳ | 財務・会計 | 80分 | 100点 |
合計400点満点で、240点(60%)以上かつ各事例40点以上が合格基準です。1科目でも40点を割ると、他がどれだけ良くても不合格になります。
事例Ⅰ(組織・人事)の攻略法
事例Ⅰの特徴
事例Ⅰは組織構造・人事施策・組織文化に関する出題です。企業経営理論の「組織論」分野が直結します。
頻出テーマ
- 組織構造の変革(機能別→事業部制など)
- 人事制度の改善(成果主義・能力開発・モラール向上)
- 組織文化の変革・組織学習
- 事業承継・経営者交代
攻略のポイント
- 与件文の時系列を整理する:事例Ⅰは企業の歴史が長く描写されることが多い。「過去→現在→未来(あるべき姿)」を整理する
- 設問の要求を正確に読む:「理由を述べよ」「助言せよ」「課題を挙げよ」で解答の方向性が変わる
- 1次知識のフレームワークを活用:モチベーション理論、組織構造のメリット・デメリットなど
事例Ⅱ(マーケティング・流通)の攻略法
事例Ⅱの特徴
事例Ⅱはマーケティング戦略・販売促進・顧客管理に関する出題です。比較的イメージしやすい内容が多く、受験生間の得点差がつきにくい事例です。
頻出テーマ
- ターゲットマーケティング(誰に・何を・どのように)
- プロモーション戦略(SNS活用・口コミ・イベント)
- 地域連携・商店街活性化
- 顧客関係性管理(CRM)
攻略のポイント
- 「誰に・何を・どのように」を常に意識:マーケティングの基本フレームで解答を構成
- 与件文の顧客情報を見逃さない:ターゲット顧客の特徴・ニーズが必ず書かれている
- 具体性を持たせる:「SNSを活用する」ではなく「30代女性をターゲットに、InstagramでビフォーアフターUI写真を投稿する」のように具体的に
事例Ⅲ(生産・技術)の攻略法
事例Ⅲの特徴
事例Ⅲは生産管理・品質管理・技術戦略に関する出題です。製造業がテーマになることが多く、工場の生産プロセスに馴染みがない受験生にとっては難しく感じる事例です。
頻出テーマ
- 生産計画・生産統制の改善
- 品質管理(QC7つ道具・TQM)
- 外注管理・調達戦略
- IT活用による生産効率化
- 新製品開発・技術力強化
攻略のポイント
- 生産管理の基本用語を正確に覚える:「ロット生産」「個別生産」「受注生産」「見込生産」の違いなど
- 問題点→原因→対策の構造で解答:事例Ⅲは「問題が明確→対策を提案」の流れが多い
- C(コスト)Q(品質)D(納期)の視点を常に持つ
事例Ⅳ(財務・会計)の攻略法
事例Ⅳの特徴
事例Ⅳは計算問題が中心の、4事例の中で最も異質な科目です。しかし同時に、最も対策しやすく、得点が安定しやすい科目でもあります。
頻出テーマ
- 経営分析(収益性・効率性・安全性の財務指標)
- CVP分析(損益分岐点分析)
- NPV(正味現在価値・投資の経済性評価)
- CF計算書(キャッシュフロー計算書の作成)
- セグメント別損益計算
- 企業価値評価
攻略のポイント
- 経営分析を確実な得点源にする:配点20〜25点の第1問で失点しない
- 計算の型を暗記する:CVP・NPV・CFの解法手順を何も見ずに書けるレベルに
- 毎日1問は計算問題を解く:手を動かす感覚を維持する
事例Ⅳは合否を分ける最重要科目です。事例Ⅳが苦手な人の克服法で、具体的な対策手順を確認してください。また、事例Ⅳ計算トレーナーで50問以上の計算問題に取り組むことで、実戦的な計算力を身につけられます。
2次試験の勉強スケジュール
パターン1:1次試験後から開始(約2.5ヶ月)
| 期間 | 学習内容 |
|---|---|
| 8月中旬〜下旬 | 2次試験の全体像把握・解答プロセスの習得 |
| 9月前半 | 事例I〜III の過去問演習(各3年分) |
| 9月後半 | 事例Ⅳ集中特訓+事例I〜IIIの追加演習 |
| 10月前半 | 全事例の過去問を通しで解く(年度別) |
| 10月中旬 | 弱点テーマの集中復習+本番シミュレーション |
パターン2:1次試験と並行して準備(推奨)
1次試験の学習中から、週に1〜2回は2次試験の過去問に触れておくのが理想です。特に事例Ⅳは1次試験の財務・会計と直結しているため、1次対策がそのまま2次対策になります。
財務・会計の攻略法で、1次と2次を一貫して学ぶ戦略を確認してください。
2次試験の解答テクニック
設問分析のフレームワーク
- 制約条件を確認:「〇〇以外で」「△△の観点から」
- 解答の方向性を決める:「理由」「課題」「助言」「効果」
- 字数配分を計算:100字なら2〜3要素、200字なら4〜5要素
与件文の読み方
- 1回目:全体の流れを把握(5分)
- 2回目:設問に関連する部分にマーキング(10分)
- 解答作成:マーキング箇所を使って解答を構成
時間配分(80分の使い方)
| ステップ | 時間 |
|---|---|
| 設問分析 | 5分 |
| 与件文読解(1回目) | 5分 |
| 与件文読解(2回目)+マーキング | 10分 |
| 解答構成(メモ) | 10分 |
| 解答記述 | 40分 |
| 見直し | 10分 |
まとめ:2次試験攻略のカギ
- 事例ごとの特徴を理解し、それぞれに適した対策をする
- 事例Ⅳを得点源にすることが合格への最短ルート
- 過去問演習が最も効果的。最低でも過去5年分は2周以上
- 解答プロセスを固定化して、本番で迷わない仕組みを作る
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