ミクロ経済学経済学

情報の非対称性とは?

教科書的な定義

取引当事者間で保有する情報に格差がある状態。売り手と買い手の間で情報量が異なることで、逆選択やモラルハザードといった問題が発生する。

図でつかむ経済学・経済政策

情報の非対称性を、ひと目で。

情報の非対称性は、取引に関する情報を当事者が同じようには持っていない状態です。何が誰に見えないのかを分けると、逆選択とモラルハザードを整理できます。

情報の非対称性を契約前と契約後で比較。契約前は売り手だけが商品の質を詳しく知るため逆選択が問題となり、契約後は行動や努力を観察しにくいためモラルハザードが問題となる。
中古品の取引と、契約後の努力を例にした分類です。情報格差があるだけで必ず問題が起こるという意味ではありません。
ここを覚える

時点だけでなく、隠れた情報と隠れた行動を区別する。

  1. 01

    契約前の情報

    売り手は商品の品質を知り、買い手は識別できない場合があります。品質に応じた価格が付きにくくなり、逆選択につながることがあります。

  2. 02

    契約後の行動

    契約後の点検や注意の程度を相手が観察しきれない場合、行動の誘因が変わってモラルハザードにつながることがあります。

  3. 03

    対策を合わせる

    品質には検査や保証による情報提供、行動には記録や成果に応じた契約などを検討します。対象に合わない対策では情報格差が残ります。

「双方とも未来を知らない」という不確実性だけでは情報の非対称性とは限りません。片方が他方より多く知っているという情報の偏りに注目します。

図解の出典・確認資料

図解:診断士AI編集部/確認日:

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ざっくり言うと

中古車を買うとき、売り手は「この車、実は事故車だけど黙っとこ」と思うかもしれない。買い手は本当の状態がわからない。この「一方だけが重要な情報を持っている」というアンフェアな状況が情報の非対称性。取引がうまくいかなくなる原因です。

もう少し詳しく

情報の非対称性は「逆選択」と「モラルハザード」の2つの問題を引き起こします。解決策としてシグナリング(学歴・資格で能力を示す)、スクリーニング(保険の免責設定で選別)、第三者認証(格付け・監査)などがあります。

具体例

アカロフの「レモン市場」理論がまさにこれ。中古車市場で買い手が品質を見分けられないと、良い車の売り手が撤退し、粗悪車(レモン)ばかりになる。メルカリの評価システムやCarfaxの車歴レポートは、この問題を緩和する仕組みです。

試験対策ポイント

情報の非対称性→逆選択・モラルハザードの流れは体系的に整理を。アカロフ、スペンスのシグナリング、ロスチャイルド=スティグリッツのスクリーニングと経済学者名もセットで覚える。

よく比較される用語

市場の失敗との違い

情報の非対称性は「取引当事者間で保有する情報に格差がある状態。売り手と買い手の間で情報量が異なることで、逆選択やモラル…」であるのに対し、市場の失敗は「市場メカニズムだけでは資源の効率的な配分が達成されない状態。外部性、公共財、情報の非対称性、独占など…」という違いがあります。

モラルハザードとの違い

情報の非対称性は「取引当事者間で保有する情報に格差がある状態。売り手と買い手の間で情報量が異なることで、逆選択やモラル…」であるのに対し、モラルハザードは「契約後に相手の行動を完全に監視できないことから生じる問題。保険加入後にリスク回避の努力を怠るようにな…」という違いがあります。

逆選択(アドバースセレクション)との違い

情報の非対称性は「取引当事者間で保有する情報に格差がある状態。売り手と買い手の間で情報量が異なることで、逆選択やモラル…」であるのに対し、逆選択(アドバースセレクション)は「契約前の情報の非対称性により、質の悪い財やリスクの高い主体ばかりが市場に残る現象。中古車市場の「レモ…」という違いがあります。

「情報の非対称性」のよくある質問

Q. 情報の非対称性とは何ですか?わかりやすく教えてください

取引当事者間で保有する情報に格差がある状態。売り手と買い手の間で情報量が異なることで、逆選択やモラルハザードといった問題が発生する。 わかりやすく言うと、中古車を買うとき、売り手は「この車、実は事故車だけど黙っとこ」と思うかもしれない。買い手は本当の状態がわからない。この「一方だけが重要な情報を持っている」というアンフェアな状況が情報の非対称性。取引がうまくいかなくなる原因です。

Q. 情報の非対称性は診断士試験のどの科目で出題されますか?

情報の非対称性は「経済学」の科目で出題されます。ミクロ経済学の分野に分類され、関連する概念と合わせて理解することが重要です。

Q. 情報の非対称性の具体例を教えてください

アカロフの「レモン市場」理論がまさにこれ。中古車市場で買い手が品質を見分けられないと、良い車の売り手が撤退し、粗悪車(レモン)ばかりになる。メルカリの評価システムやCarfaxの車歴レポートは、この問題を緩和する仕組みです。

Q. 情報の非対称性を効率よく覚えるコツは?

情報の非対称性を覚えるコツは、①まず定義を自分の言葉で言い換えること、②実際のビジネスや日常生活の具体例と結びつけること、③関連する用語とセットで比較しながら覚えることです。診断士AIの4択クイズで繰り返し出題されることで、記憶が定着します。

診断士AIクイズ
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Q. 次の説明に当てはまる用語は?

「取引当事者間で保有する情報に格差がある状態」

読んだ次は、解いて確認

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「情報の非対称性」の基本情報

用語名情報の非対称性
分野ミクロ経済学
出題科目経済学
重要度★★★★★頻出
関連用語数8語

「情報の非対称性」を覚えた次にやること

用語の意味を確認したら、同じ分野の用語、科目別の攻略法、問題演習へ進むと知識が得点につながります。

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