中小企業診断士【経済学・経済政策】の重要用語35選|合格者が解説する攻略ガイド
中小企業診断士試験「経済学・経済政策」の重要用語35選を合格者が徹底解説。ミクロ経済・マクロ経済・国際経済の頻出テーマ別に整理し、グラフ問題の攻略法や試験戦略まで網羅。独学で60点以上を狙う受験生必読のSEO完全ガイド。
経済学は「理解型」科目——暗記だけでは絶対に突破できない
4年かけて中小企業診断士に合格した私が最初に苦しんだのが、経済学・経済政策でした。「暗記すれば何とかなるだろう」と思って試みた1年目は惨敗。試験本番で見慣れないグラフが出るたびに頭が真っ白になりました。
転機は、「グラフの動き方には必ず理由がある」と気づいたことです。一つひとつの概念を「なぜそうなるのか」まで理解した3年目からは、見たことのないグラフ問題でも論理的に解けるようになりました。
この記事では、私が合格のために繰り返し理解した経済学の重要用語を、ミクロ経済・マクロ経済・国際経済の3分野に分けてご紹介します。リンク先の用語解説ページもぜひ活用してください。
ミクロ経済学:市場と価格の仕組みを理解する
ミクロ経済学は「個々の市場・消費者・企業」の行動を分析します。試験ではグラフを読む力が最重要です。
需要と供給の基礎
試験の出発点はここです。
- 需要曲線:価格と需要量の関係を示すグラフ。「なぜ右下がりか」を説明できるようにする
- 供給曲線:価格と供給量の関係を示すグラフ。「なぜ右上がりか」を理解する
- 価格弾力性:価格変化に対する需要・供給の反応度。弾力的・非弾力的の違いが頻出
- 余剰分析(消費者余剰・生産者余剰):市場の「利得」を図示する手法。政策効果の評価で必ず登場
- 完全競争市場:理想的な市場形態。他の市場形態と比較する基準点として重要
消費者行動の理論
ここは計算問題より「概念理解」が試される分野です。
- 限界効用逓減の法則:消費量が増えるほど追加的な満足が減る法則
- 無差別曲線:同じ効用水準を示す曲線。右下がりで原点に対して凸になる理由を理解する
- 予算制約線:所得と価格で決まる消費の上限。無差別曲線との接点が最適消費点
- 代替効果と所得効果:価格変化が需要に与える2つの経路。ギッフェン財の理解に必須
- ギッフェン財:価格が上がると需要が増える特殊財。試験では引っかけとして頻出
- 限界費用:追加1単位を生産するコスト。企業の最適生産量決定の核心
市場の失敗と政府の介入
「なぜ政府が市場に介入するのか」という視点で理解すると体系的に覚えられます。
- 市場の失敗:市場メカニズムだけでは最適な資源配分が実現しない状況
- 外部性(外部不経済):取引当事者以外に生じる影響。公害問題が典型例
- 公共財:非排除性・非競合性を持つ財。フリーライダー問題が発生
- 情報の非対称性:売り手と買い手の情報格差。逆選択(アドバースセレクション)とモラルハザードにつながる
- パレート最適:誰かを悪化させずに誰も改善できない状態。政策評価の基準
- コースの定理:外部性を取引で内部化できる条件を示す定理
独占・寡占・ゲーム理論
試験では「独占市場での価格設定」のグラフ問題がよく出ます。
- 独占:供給者が1社の市場。限界収入 < 価格となる点が重要
- 寡占:少数企業が競合する市場。ナッシュ均衡や囚人のジレンマが登場
- 独占的競争:多数の企業が差別化した製品を競う形態。長期均衡では超過利潤ゼロ
- 不完全競争:独占・寡占・独占的競争の総称。完全競争との比較問題に注意
- 自然独占:規模の経済が強く働き、1社独占が効率的な産業。インフラ産業が典型
- 規模の経済(スケールメリット):生産規模拡大による平均費用の低下
マクロ経済学:国全体の動きを読む
マクロ経済学は「国レベル」の経済を分析します。IS-LM分析が試験の山場です。
国民所得と経済成長
- GDP(国内総生産):国内で生産された付加価値の合計。試験では「支出面・生産面・分配面」の三面等価も問われる
- GNI(国民総所得):日本人が生み出した所得の合計。GDPとの違いを明確に
- 実質GDP vs 名目GDP:物価変動を除いた実質成長率の見方。GDPデフレーターとの組み合わせで理解する
- 消費関数:所得と消費の関係式。ケインズ経済学の土台
- 乗数効果:政府支出増加が国民所得を何倍拡大するかの効果
- 貯蓄のパラドックス:個人の節約が合成の誤謬で経済全体を縮小させる現象
IS-LM分析と財政・金融政策
ここが経済学の最大の山場です。4回読んで初めて理解できました。
- IS-LM分析:財市場と貨幣市場の同時均衡を分析するフレームワーク。グラフのシフト方向を徹底理解
- AD-AS分析:総需要・総供給で物価と産出量を分析する手法
- 財政政策:政府支出や税制による需要管理政策
- 金融政策:中央銀行による金利・貨幣供給の調整
- クラウディングアウト:財政拡張による民間投資の押し出し効果
- 流動性の罠:金利がゼロ近傍で金融政策が効かなくなる状態
- マネーサプライ(貨幣供給量):経済全体の通貨量。金融政策の操作対象
- フィリップス曲線:インフレ率と失業率のトレードオフ関係
物価と景気循環
- インフレーション:物価の持続的上昇。需要プル型・コストプッシュ型の区別が重要
- デフレーション:物価の持続的下落。デフレスパイラルの仕組みを理解する
- スタグフレーション:インフレと不景気が同時進行する最悪の状態
- 貨幣数量説:貨幣量と物価の比例関係を示す古典派の理論
- 合理的期待形成仮説:人々が将来を合理的に予測するという仮定。政策無効命題につながる
国際経済:開放経済を理解する
- 比較優位:他国より相対的に得意な財に特化することで互いに利益を得る原理
- 為替レート:通貨間の交換比率。円高・円安が輸出入に与える影響を整理
- 国際収支:外国との経済取引の記録。経常収支・資本収支の構造を理解
- 購買力平価説:長期的な為替レートは購買力で決まるという理論
- マンデル=フレミング・モデル:開放経済でのIS-LM拡張モデル。固定・変動為替制度での政策効果の違いが頻出
- Jカーブ効果:円安になっても貿易収支がすぐ改善しない現象
- ローレンツ曲線とジニ係数:所得格差の測定指標。セットで覚える
試験攻略のポイント
1. グラフは「描く」練習をする 経済学の問題は「グラフのどこが変わるか」を問います。読むだけでなく、自分で描いてシフトを確認してください。
2. IS-LMは最低5パターン完全習得 「財政拡張 × 固定為替制度」「金融緩和 × 変動為替制度」など、政策×制度の組み合わせで答えが変わります。
3. 「古典派 vs ケインズ派」の対立軸を使う 多くの論点はこの2つの学派の違いに帰着します。整理表を作ると体系的に理解できます。
4. 過去問は8年分を3周する 経済学は出題パターンが比較的安定しています。過去問で「どのグラフをどう読むか」の型を体に染み込ませてください。
まとめ
経済学は「理解できれば安定して70点以上を取れる」科目です。グラフの動きを論理的に追えるようになれば、見慣れない問題も怖くありません。
用語を一つひとつ理解するために、用語集を活用してください。また、あなたの弱点科目を診断したい場合は診断テストもご利用ください。
この記事を書いた人:中小企業診断士に785時間で合格。経済学は3年目に「グラフの理由」を理解してから一気に得点が安定しました。
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